休日。予定は何もない。
ひとり何をしようかと考える。
彼女はいないので、すべてを自由に決めることができる。
果たして、それは良いことなのか、悪いことなのか。。。
僕は家にいると悶々としてしまうタイプなので、
時間ができたときは、ひとり、イオンモールかMARUZENに行く。
休日のイオンモール。
家族連れ、カップル、夫婦、友達、部活帰りの高校生。
たくさんの笑顔があふれている。
その中、一人で歩いている僕は滑稽だろう。自意識過剰かもしれないけれど。
きっと、知り合いもいるだろう。
でも、知り合いに気づかなければ、それは会ったことにはならない。
だから、僕は人の目を見ずに歩く。
そうすると、知り合いには誰にも会わないし、僕は僕の人生を謳歌できる。
誰にも邪魔されず、やりたいことをやることができるんだ。
やりたいこと。それは、イオンモールのゲームセンターで、何かをとりたい。厳密にいえば、取りたいものがあるのではなく、UFOキャッチャーで”何かをとるという体験”がしたい。
ちっちゃい子供がやるようなやつは比較的簡単に取れるから、”取るという体験”をするのにはもってこいだ。
先日、そのちっちゃいUFOキャッチャーで善逸のぬいぐるみと、胡蝶さんのぬいぐるみを取った。400円で。200円で一個ずつ取った。すごくね?うれしくね?なのに、そこには僕しかいなかった。あたりまえだけど。だから、その喜びを、その場で共有できる人がいなかった。こんなに悲しいことはない。
ひとりでゲームセンターに行ってるやつなんて、音ゲーのガチ勢か、なんかすげえオタクか、僕しかいない。だから、客観的に見たら、僕はその、UFOキャッチャーのすげえオタクに分類されるだろう。”ゲーセンに一人で来てる悲しい奴”に見えるだろう。でも、そう思われたってどうってことない。だって、僕はこの先、君とかかわることはないだろう?そう考えると、人の目を気にするのがいかに無駄かわかるだろう。だから、ひとりでゲーセンに行ったっていい。だから、僕は一人でゲーセンに行く。
でも、やっぱり誰かとゲーセンに行きたい。女の子に、”あれとって!”て言われたら、絶対に取ってあげたい。君の笑顔を引き出したい。思い出を作りたい。だから、そろそろひとりでゲーセンに行くのはやめたいな。やめようかな。
うん。そこの君、いっしょにゲーセンに行こう。