さっき読み終わった。
僕は、僕の中に眠っている、男の、いや、人間の欲望的なものを呼び覚まされた気がする。
大正の時代から、現在の令和まで、人間の欲望は全く変わっていない。そんなことに、驚きと喜びを感じた。人間は、いや、僕はもっと人間らしく生きていいんじゃないか、と思った。そんなことを感じさせてくれた小説でした。
谷崎潤一郎の、心情の表し方や、巧みな物語の運び方、言葉の選び方が素晴らしくて、僕の中にすとんと入ってきた。
好きな言葉たち。
・「あたしは何も、譲治さんの好奇心を満足させる義務はないわよ。それほど知りたけりゃあたしの跡をつけていらっしゃい、秘密探偵は譲治さんのお得意だから」
・「譲治さん、あなた好い児(いいこ)ね、一つ接吻してあげるわ」
・「浮気な奴だ、我が儘な奴だと思えば思うほど、一層可愛さが増して来て、彼女の罠に陥ってしまう」
無論、僕は物語の中の"ナオミ"に惹かれてしまった。それほど、谷崎潤一郎の文章は、男の性をとらえて離さないようだ。
人間は理性と本能の狭間で生きている。
基本は理性を保っているけど、たまには、(もちろん合法で)本能を爆発させていいと思うんだ。合法的トビ方ノススメ。
だから、みんな合法的にトぼう。とぼうよ。
Creepy Nutsみたく。